ごきげんよう、ライターの愛(@ai_writer)です。
平昌オリンピック、フィギュアの個人戦が始まりましたね!
個人的に、冬季五輪で唯一自主的にみる種目がフィギュアスケートなんですが、フィギュアスケートって、実は漫画の題材としても昔からよく取り扱われているんです。
今回は、読めばオリンピックがより楽しくなるかもしれない?私が好きなフィギュアスケート漫画を紹介します。
おすすめフィギュアスケート漫画その1「愛のアランフェス」
少女漫画でフィギュアスケートものの第一人者は間違いなくこの方。槇村さとる先生の出世作「愛のアランフェス」
タイトルのアランフェスは、スケーターが昔から好んで滑る「アランフェス協奏曲」のそれ。
スケーターの森山亜季実と黒川貢が最初はソロ選手として出会って、惹かれ合いやがてペアでアランフェスを踊ることを目指していく物語です。
いわゆる昔ながらのスポ根の王道。主人公ががんばったり、くじけたり、ライバルから邪魔されたりと、いろいろな困難を乗り越えて栄光へ向かっていくストーリーです。
正直、主人公の亜季実、ちょっとくじけることが多すぎだし、いっときは本当に黒川に頼りきりだったり、結構イラッとすることも多くて、そして、相手の黒川もヒーローにしては若干影が強すぎだし、いろいろと気になるとこもあります。
ただ、この作品はフィギュア漫画の必須教科書的な作品なので、まずは一度読んでみてほしい。このあたりからフィギュア漫画が確立されていったというのがわかる一冊です。
おすすめフィギュアスケート漫画その2「青春白書」
「まりちゃん」シリーズなどでもおなじみの上原きみこ先生が描くフィギュアスケート青春ロマン。
主人公の朝倉歩はホッケーに夢中な明るい女の子ですが、スケーターの結城真琴と出会い、自身のフィギュアスケートの才能に目覚め、さらに四回転ジャンプに開眼。
安藤美姫さんのそれを先取りしたかのように、すば抜けたジャンプを武器にフィギュアの世界に果敢に飛び込んでいく歩の成長、そして真琴との恋を描いています。
「青春白書」というタイトル通り、歩と真琴の青春のさまをがっつり描いたドラマチックな作品。
スポーツ漫画は恋愛がおざなりになりがちですが、歩と真琴のフィギュアに頑張る姿も、惹かれ合い、恋をする姿もすべてきっちり描いていて、全巻通して読み応えがあります。
上原先生はもっと長く描きたかったけれど思うようにいかなかったらしいという話も聞いたことがありましたが、ラストもとても納得いくいい終わり方だった。
とはいえ、やはり描き足りなかったのか、その後の歩と真琴の姿を上原先生の別作品「VIVA!あかねちゃん」でよむことができます。
おすすめフィギュア漫画その3「白のファルーカ」
槇村さとる作品、もう一つ行きましょう。こちらは、アイスダンスを題材にした作品。
天才スケーター・松木恵と出会いペアを組むヒロインの秋吉樹里。しかし、彼らの前に海堂恩というもう一人のスケーターが現れます
恵と恩の間で翻弄されながらも、彼らを救い未来を切り開いていく勇敢な樹里の姿が印象的。
「アランフェス」の亜季実と比べてくよくよすることなく、前向きに進んでいく骨太なヒロインに好感が持てます。
槇村先生は、もともとはフラメンコを題材に考えていたそうですが、その名残も十分に感じられる、スケート、恋人、家族の愛憎入り混じった情熱的なドラマです。
おすすめフィギュア漫画その4「キス&ネバークライ」
「君はペット」の小川彌生先生が描くアイスダンスの物語。
主人公のみちるは、無口で影を秘めた女の子。しかし、彼女がそうなってしまったのには、あるきっかけがありました。
みちるが変貌してしまった理由を紐解いていくミステリー要素もあり、いわゆる一位を目指すスポーツ漫画とは一味違う視点からフィギュアを楽しめる作品です。みちるの相手の礼音も、いわゆるパートナーではなく、振付師の立場からみちるを支える役回りというのがちょっと斬新。
みちるの影がなかなか消えずにもどかしさもあるのですが、きっちり話をていねいに描いていて、読み進めていくほどに、じわじわと謎が解かれていくのが面白いところでもあります。
おすすめフィギュア漫画その5「銀盤騎士」
最後のおすすめは、こちらも小川彌生先生の「銀盤騎士」
こちらは、男子シングルが題材。男子のホープの雉子波心は無愛想な王子キャラで人気ですが、無愛想なのはしゃべると訛りがばれてしまうので、長く喋るなとコーチにいわれているせい。
氷上ではめちゃくちゃかっこいい心なんですが、その見た目と裏腹にメンタルが弱く、幼なじみの千登勢に魔法少女の呪文をかけてもらうことでジャンプが安定するという素顔はかなりヘタレ男子。
しかも、心の部屋は魔法少女グッズだらけで、自ら魔法少女のイラストを描いて投稿サイトのピクチブにちょこちょこあげているという、ガチオタだしw。
もう、この心のヘタレっぷりがたまらなく愛おしい作品です。
昔、この作品を題材に「氷上の王子様も楽じゃない」というタイトルでコラム描いたことがあるんですが、王子さまキャラの方が多いフィギュアの男子選手のみなさんの中に、こんな男子がいたら素敵だなといい意味で妄想がかきたてられるというか。
羽生くんや宇野くんがpixivに投稿とか万が一にもしていたら、私は彼らをもっと好きになると思います。
なにせ心がヘタレなだけに、彼を支える千登勢ちゃんはいろいろと大変なんです。仕事と心のサポートの両立で大変なところでがんばる彼女の姿も気持ちいい。
男子も女子も両方ともキュートでちょっとへたれなところがすごく愛おしくて、応援したくなる作品です。
さいごに
フィギュアスケートは、少女漫画では昔からわりとよく取り扱われる題材です。
普通の学園ものとかだと若干出しづらい、でも女子が好きな王子様キャラを無理なく出せるのがその理由じゃないかと思います。
昔のフィギュア漫画だと、それこそバラを背負ってるんじゃねーかみたいな長髪の王子キャラとか珍しくなかったから。
でも、それもだんだん進化してきて、「ファルーカ」「キスネバ」あたりから、出て来る男子もかなり等身大になってきて、「銀盤騎士」ではガチオタまで進化しているというw。
王子様にヒロインにヘタレまで、各作品、さまざまな魅力的なフィギュアスケーターが登場していますので、気になったら、ぜひ読んでいただけたらうれしいです!
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