Netflixドラマ『孫悟空の遊勇伝』の感想~サクッと見れる良質ファンタジー!沙悟浄は女性

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孫悟空の遊勇伝""

ごきげんよう、ライターの愛(@ai_writer)です。

Netflixのオリジナルドラマ「孫悟空の遊勇伝」第1シーズンを全話見たので、ご紹介したいと思います。

The New Legends of Monkey | Netflix Official Site

A valiant girl liberates the Monkey King — a god long trapped in stone — in a quest to find seven sacred scrolls and save the world from evil.

この後、作品のネタバレあり。ご注意ください。

「孫悟空の遊勇伝」あらすじ

神々が身を潜め、悪魔たちが支配する世の中。レジスタンスのリーダー・上人は、僧侶のガクシンに神々が知る聖なる「三蔵法師」の名を与え、岩の間に封印されている神々の用心棒・孫悟空を探そうとする。しかし、悪魔にそれを突き止められ、上人と三蔵法師や仲間たちは殺されてしまう。

現場でただ一人生き残った少女は、上人の希望を受け継ぎ、孫悟空を解放する。そして、自ら「三蔵法師」を名乗り、沙悟浄、猪八戒ら仲間たちとともに、聖なる教典を探して旅立つのだった――。

「孫悟空の遊勇伝」の見どころ

無力な少女が「三蔵法師」になっていく姿が魅力的

かつて日本では、夏目雅子さんが三蔵法師を演じたドラマがありましたが、この作品でも、三蔵法師は女性。

育ての親である上人から希望を託された少女が、自ら三蔵法師となって、悟空たちを率いて悪魔に立ち向かっていきます。

孤児で自分の素性も知らないし、何も持っていない無力な女の子だけれど、精一杯の勇気を振り絞って「三蔵法師」であろうとする姿が心を打ちます。

当初は、自分が三蔵ではないこと、女性であることをひた隠しにする彼女。水浴びを拒む姿などが、気の毒でいじらしいです。

正体を明かすことができず、自分の素性に悩みくじけそうになるときもあるのですが、それでも彼女は託された使命のために立ち向かう。

その姿はまさに希望をもたらす聖なる勇者であり、正当に名前を授けられた者ではないにせよ、彼女は紛れもない「三蔵法師」であろうとし、「三蔵法師」たる知恵と勇気で神々を率いていきます。

健気な等身大の女の子の奮闘する姿は、とても魅力的でした。

不思議系美女の沙悟浄が好き!

お話のヒーローの孫悟空ですが、この作品を作った方々はもしや「珍遊記」を見ているんだろうか?と思わずにはいられなかった。すごく松山ケンイチさんを彷彿させるソフトマッチョ系イケメンです。

従来の孫悟空のイメージを引き継ぎ、豪快で喧嘩っ早くてちょっとおバカで浅はか。でも、まっすぐな心があり、三蔵法師に対しても、すぐに自分が守るべき存在と認識していて、わがままを言いながらも、三蔵と心を通わせていきます。

このお話の沙悟浄は、女性。個人的には、出てくるキャラクターでこの沙悟浄が一番好きでした。

最初は、どすの利いた怖い感じで出てきて、三蔵法師をビビらせる沙悟浄。
しかし、出会った少女がずっと待っていた三蔵法師だとわかったとたん、すごく素直な態度になって、三蔵を崇める。

さらに、三蔵に「あなたに詩も書いたんですよ」と謎の好意を示したり、悟空たちと未知の旅に出ることにワクワクしてみせたりと、言動があれこれかわいらしいんですよね。

見た目はワイルドでファンキー美女で、皮肉を言うことも多いんですが、ときおり素直で不思議ちゃんな素顔を見せる沙悟浄、すごくいい味出しています。

そして、一行の中で最後に仲間になる猪八戒。

最初は、悪魔に手を貸しているのだけれど、三蔵たちと出会って、自分の中にある正義の心を見つめ直し、悪魔の王女(おばさんにしか見えませんが)を振り切って三蔵たちとともに行くことを選びます。

昔からあるスタンダードな人間味のある大柄キャラクター。適度に人がよく、適度におマヌケで物語にちょっとした和みの場面を作ってくれるのは彼でした。

頭を使わず楽しみたい人におすすめのライトなファンタジー

このドラマは、あの「西遊記」をベースに孫悟空の活躍を描くファンタジー。1話あたりの尺が20分前後なので、非常に楽に見やすい。サクサク話が進んでいくので、全10話を数日間でほぼ一気に見てしまいました。

「西遊記」は中国のお話ですが、クレジットを見ると制作はオーストラリア?なのかな。そのせいか、西洋の人が作った「アジアまがい」みたいなテイストがあって、よくいえば個性的、悪くいえば多少安っぽい。

お話の方も基本的にはライトです。三蔵法師一行が旅をしながら悪魔を倒していく物語。悪魔たちの罠にはまったり、悪い人間に襲われたりしながらも、困難を乗り越えていく。敵もそんなに怖そうな人はいなくて、最初、ものすごい強敵かと思った悪魔がわりとあっけなく倒される場面も多い。最後もわりとあっけなくラスボスを倒してしまうので、重厚感はあまりないです。

基本的にはB級作品の域を出てないと思います。

とはいえ、話が明快でわかりやすいし、映像も凝ってはいないけれど、決して安っぽすぎない。上質ではないけれど良質なB級ファンタジーだと思います。

なにより、三蔵や悟空、沙悟浄など個々のキャラクターもかなり魅力的なので、頭を使わずドラマを楽しみたいっていうならば、おすすめ。

沙悟浄は、本当好きです。ええ。

The New Legends of Monkey | Netflix Official Site

A valiant girl liberates the Monkey King — a god long trapped in stone — in a quest to find seven sacred scrolls and save the world from evil.

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この記事を書いた人

映画、音楽、文房具をこよなく愛するフリーライター。趣味はヴァイオリン。
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