ごきげんよう、ライターの愛(@ai_writer)です。
この数か月、ずっと楽しんでいた「ジャッカー電撃隊」の配信が先週で終了しました。
いや、本当に面白かった。
私、この作品、めちゃめちゃ好きです!
今回、きちんと見せてもらって、私の中の昭和特撮ランクのぶっちぎりの1位になりました。
ジャッカー電撃隊は石ノ森イズムがあふれている作品
この作品は、とにかく石ノ森イズムが満載。
というか、これは私が愛してやまない石ノ森先生の漫画「サイボーグ009」の特撮版といってもいい作品でしたね。
まず、1話を最初に見たときから、石ノ森章太郎先生の「らしさ」があちこちに
感じられて、ファンとしてはたまらなかったです。
*モチーフと名前のかっこよさからして石ノ森イズム
スペードエース
ダイヤジャック
ハートクイン
クローバーキング
彼らの頭文字をとってジャッカー(JAKQ)と名付けられる。
このネーミングセンスもまさに石ノ森先生。
石ノ森先生は独特のネーミングセンスがあって、これもまた、ファンにしかわからないかもしれないが、ほんと「そう、これが石ノ森先生らしい」ってのがあるのです。
「宇宙鉄人キョーダイン」とか「超人ビビューン」とかもまさにそう。
そして、この「ジャッカー電撃隊」もしかり。
作品が始まって、しばらくは各話のタイトルも数字とカードにちなんだものがつけられてて、このあたりのセンスもすごい好きでした。
ジャッカー電撃隊に宿る「サイボーグ戦士」という悲愴
「ジャッカー」は、戦隊ものの中で、唯一、戦士が生身の人間ではない作品。
第1話で彼らはサイボーグ手術を受けます。
この設定は、それだけを見たら賛否両論あるものだと思います。
だけど、この設定があるからこそ、この作品には、他のそれらにはない重みや深みができたことも間違いない。
平和を守るためにサイボーグになる戦士たちの悲しい決意。
「仮面ライダー」「009」「キカイダー」などの名作にも通じる。この深みがまさに石ノ森イズム。
*ハードなスパイアクション
設定が重い。そして、展開もハード。
始まって初期のころは、人が撃たれてしまうシーンも多くて、
子ども番組でこれやるか?というくらいでしたね。
ただ、そういうのも含めて、スパイドラマや刑事ドラマのような雰囲気があって、かっこよかった。
悪の怪人も、初期のそれは怪人というより、戦闘ロボットで、かわいげとか愛嬌とかなかった。
ただ、私はそのあたりからも、「サイボーグ009」みたいな感じがして、好きでした。
変身前のミッションも、ハート・クインことカレン水木を筆頭にアクションが本格的で、見ごたえあったしね。
*前半と後半の路線の違い
ハードな作風が当時受け入れられなかったらしく、この作品は徐々に路線を変更。そして、その極め付けとして、ビッグ1こと行動隊長・番場壮吉とおとぼけキャラの玉三郎がジャッカーに加わり、
クライムの戦闘ロボもゴレンジャーのようなコミカルな怪人たちに変わっていきました。
この路線変更は、しなくてすむなら、しないでよかったものだと思います。
ただ、路線変更にあたって、番場壮吉役に宮内洋さんを起用したことが、よかった。
宮内さんの華のある姿は、前半のハードな展開とは別の意味で、おおいにこの作品を盛り上げました。
宮内洋さんはまじ、かっこいいいっす。
ふざけたコスチュームでウインクしたり、キザなポーズとってるのに、嫌味な感じがない。
番場壮吉が登場したことによって、ジャッカーの4人が食われてしまった、と見る向きもあるんですが、
後半の作品を見ていると、確かに番場壮吉劇場と化した回もありますが、一方でスペードエース・桜井がリーダーとしてきちんと存在感を見せている回などもありました。
必ずしも作品全部が番場壮吉に食われたとは感じませんでした。
ただ、もう一人の新キャラ・姫玉三郎は、もう一つどうにかできなかったかなあ・・・という気がしましたね。
路線変更に伴い、よりわかりやすいコメディリリーフとして加えたキャラかなと思ったんだけど、なんかうるさくかき乱しただけで終わってしまった気がする。
もしかすると、玉三郎には、先々何か重要なカギを握らせる予定でもあったかもしれないんですけどね。(なにせ、ジャッカーは最終的に打ち切りになってしまったので)
ジャッカー電撃隊のDVD買うね、きっと
前作「ゴレンジャー」ほどの人気は得られず、
最終的には、打切りになってしまった作品ですが、
短い話数の中で、ドラマあり、ハードなスパイアクションあり、笑に涙あり、恋愛あり、おまぬけありで、私はものすごく楽しませてもらいました。
「ジャッカー電撃隊」DVD買おうかなと本気で考えております。
それくらい、気に入ってしまった。
ああ、やっぱり、昭和の特撮って、そして、石ノ森先生って素晴らしい。
短い話数ですが、とても楽しませてもらい、そして、好きになってしまいました。
ありがとう、ジャッカー電撃隊。
この作品は、私にとってはとびきりのフォアカードでした。
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