『太陽戦隊サンバルカン』は嵐山長官、へドリアン女王 アマゾンキラー…とにかく脇役が際立っていた戦隊作【特撮魂】

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ごきげんよう、ライターの愛(@ai_writer)です。

YouTube配信で楽しみに見ていた「太陽戦隊サンバルカン」が最終回を迎えてしまいました。

ということで、とりあえず「サンバルカン」について語ってみたいと思います。

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今回、改めて見てみて、色々と楽しかった。
「サンバルカン」は、とにかく戦隊以外のキャラが立っていましたね

主役は嵐山長官

今回続けて見て、はっきりわかったのが、
この作品の主役は嵐山長官だということ。
故・岸田森さんの演技はきめが細かくて素晴らしかった。
賢明な司令官・気さくなスナックのマスター・娘を心から愛する思慮深い父親。
この3つの顔を本当に自然に演じ分けていましたね。
岸田森さんが素晴らしいだけに、太陽戦隊の戦士たちは食われてしまったかも。
最終回でも、ラスボスにとどめをさすのは嵐山長官だしね。
改めて戦隊ものの名物司令官NO.1はこの人だと確信しましたよ。

岸田森さんは「サンバルカン」終了して数か月後、残念なことにこの世を去ってしまわれた。
名優の遺作となったという意味でも「サンバルカン」は貴重な作品となりましたね。

素朴でかわいらしいヒロイン・美佐

 「サンバルカン」は、男性3人の編成。女性戦士が登場しない戦隊作品です。
作品のヒロインとなったのは、嵐山長官の娘で、長官の助手もつとめる嵐山美佐。
この美佐ちゃんのかわいらしさと愛らしさも、作品の魅力でした。

特撮は時代を重ねるごとにキャラクターの要素が変わっていって、ヒーローがイケメン俳優になるのと同様にヒロインもアイドル系の要素が強くなっていった感がありますが、
この美佐ちゃんは、いわゆるアイドルアイドルした感じがなく、自然なかわいらしさがある女の子。
スナックサファリに来る子供たちとのシーンも多かった彼女ですが、近所の面倒見のよいおねえさんというか、きどりのない感じがいいなあと思いました。

へドリアン女王は、永遠のカリスマ

この作品、悪役たちも個性的で非常に光っていました。
その筆頭は、もちろん曽我町子さん演じるへドリアン女王。
前作「デンジマン」から同じキャラクターの続投という、異例の出演となったへドリアン女王ですが、その理由はよくわかります。
「デンジマン」でのへドリアン女王は、まさに悪のカリスマだったからね。
このキャラクターを封印するのは惜しいと、東映の方たちも考えたのではないでしょうか。

もちろん、へドリアン女王=曽我町子さんの演技の素晴らしさは言うまでもない。
魔女的な妖しさ、悪としての恐ろしさがありながらも、コミカルなキャラでもあり、
さらに部下との信頼関係も厚く、統率力とカリスマ性も兼ね備えている。
彼女ほど、魅力的な女ボスが他にいるでしょうか。
「サンバルカン」でのへドリアン女王は、「デンジマン」のときよりもおまぬけな色が強かったけど、
女王がいなければ、ブラックマグマはもっと殺伐とした怖い悪の組織になっていたに違いないので、へドリアン女王、というか曽我町子さんを投入したのは、大正解。
女王がわがままいうのに、困りながらも、そのおねだりを何とか聞いてあげようとするヘルサターン総統見たとき、
なんだ総統けっこう優しい奴じゃんて、私も和んじゃったわよ。

特撮において曽我町子さんを超える悪女女優というのは、
いまだ存在しないと思います。
曽我町子さんは、本当に特撮界の名女優。
名物長官が嵐山長官。そして名物悪のボスはNo1はへドリアン女王です。ええ。

大人になって見て気がついた!アマゾンキラー姐さんのかっこよさ

これは、昔見ていたときは気が付かなかったこと。
シリーズ途中でブラックマグマに加わった元ベーダー一族の行動隊長で、
「銀河無宿」を名乗る女傑・アマゾンキラー。
このきりっとした悪女は、終盤をおおいに盛り上げてくれました。

作品の佳境、ブラックマグマにはある異変が起きます。
銀河のならずもの・イナズマギンガーが突如現れるのです。
アマゾンキラーの昔なじみだというイナズマギンガーは、ブラックマグマに力を貸すと申し出る。
しかし、彼のずるさを知るアマゾンキラーは、イナズマギンガーを信じない。
このあたりから、ブラックマグマの中で内部分裂が起き始めていくんですが、
あくまでもへドリアン女王に忠実。イナズマギンガーを頑として受け入れないアマゾンキラーのすじの通った感じが、悪役でありながら非常にすがすがしいです。

女王と自分の立場を固持するべく、「自分の命を懸ける」と、地球側の人工衛星発射阻止の作戦を決行するアマゾンキラー。
アマゾンキラーが自ら衛星基地に乗り込んで立ち回り、コンピューターを破壊し、作戦を成功させるこの回は完全に彼女が主役でした。
また、へドリアン女王の最期のとき、女王はヘルサターンの亡霊のせいで妄想に襲われ、アマゾンキラーのことも信じられなくなってしまうのですが、
女王に拒否されても、女王のことを思って悲しむアマゾンキラー。泣かせる忠誠心です。

そして、女王亡き後、アマゾンキラーは孤立無援となり、一人でサンバルカンに戦いを挑むも玉砕。負けた後、彼女はサンバルカンにラスボスの場所を告げて自害する。
そんな彼女に、サンバルカンたちも敬意を表さずにいられなかった。

ネットを調べて知ったんですが、アマゾンキラーを演じた賀川雪絵さんは、
日本の映画において、あの阿部定を初めて演じた女優さんらしいですね。
アマゾンキラーの演技も、まさに体当たりで、タフで筋がとおったアマゾネスを演じていた。
きりっとした悪の輝きが本当にかっこよかったです。

ただね。
YouTubeでもみなさんコメントで突っ込んでましたけど、
アマゾンキラーとイナズマギンガーって、過去、どんな関係だったんでしょうね。
だって、イナズマギンガー、アマゾンキラーに会いにホテルの部屋に行ってるんですよ?しかも、ベッドルームに
男女の関係だったのかと、疑いたくなっちまうじゃないですか。

まとめ~トラウマは解消されました

「太陽戦隊サンバルカン」昔、見たときはいろいろトラウマだった作品でした。
けれど、大人になった自分が、きちんといろいろわかって見れたおかげで、
もうこの作品でトラウマを思い出すことはなさそうです。
昔、恐ろしくてたまらなかったダークQだってもう怖くない。
これから、「サンバルカン」を思い出すときは、嵐山長官やへドリアン女王の名演技、美佐ちゃんのかわいらしさ、アマゾンキラーのかっこよさなんかを思い出せると思います。

あ、肝心のサンバルカンについて、語るの忘れてた。
初代イーグルは影が薄かったけど、声がかっこよかったね。
二代目イーグルは、初代に比べてナイーブな感じがよかったね。
パンサーは「ひょひょう」っていう口ぐせと三枚目感がよかったね。
シャークはソフトで優しい感じがよかったね。
はい、こんな感じ。

さて、「太陽戦隊サンバルカン」数か月とても楽しませてもらいました。
ありがとう!

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この記事を書いた人

映画、音楽、文房具をこよなく愛するフリーライター。趣味はヴァイオリン。
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