「POWER RANGER S.P.D」の配信が先週終了。
あまり期待しないで見たのですが、すごく面白かったですね。
レッドレンジャー ジャック
ブルーレンジャー スカイ
グリーンレンジャー ブリッジ
イエローレンジャー ジー
ピンクレンジャー シドニー
「POWER RANGER S.P.D」は、
S.P.D(Space Patrol Delta)の刑事として戦うこの5人の若者の物語。
※ここから、ネタバレありますので、ご注意ください。
「POWER RANGER S.P.D」は、つまりは、ブルーレンジャーの成長物語
見始めて間もなく、ブルーレンジャーのスカイ、こいつだけちょいと問題児だなあと思った。
※「POWER RANGERS S.P.D .」エリートの未熟さと差別意識
お父さんがレッドレンジャーだったので、自分は当然レッドだろうと思っていたら、任命されたのはブルー。
初期のスカイは、そのことに対する不満が要所で見られます。
エリート育ちで妙にプライドが高く、周りを見下しているところがあり、そのせいで問題発言やら失敗やらを繰り返すし、メンバーと対立したり、チームワークを乱したりする。
他のメンバーはともかく、こいつだけはちょっと仲よくしたくないタイプだわと思って見ていました。
しかし、物語が進むにつれてスカイはどんどん変わっていく。
仲間たちと協力して戦うことの大切さに、彼は気が付いていきます。
そして、仲間たちに対しての態度が、目に見えて変わっていった。
レッドのモーファーを貸してくれたジャックに「レッドは最高さ。けれど、ブルーであることに誇りを持っている。レンジャーに色は関係ない」と、言えるようになった。
仲間割れをして、鬼軍曹の訓練を受けることになったレンジャーたち。
そのときも、「ずっと考えていたんだ。みんなとチームでいたい」と、和解の口火を切ったのはスカイでした。
最初の頃は、サプライズパーティーでも制服を着ていた堅物だったスカイですが、最終話近くなったときには、私服でジーと出かけて「こういうのもいいな」としばしの休息を満喫。(ジーからは「やっと人間らしくなった」と、突っ込まれていた)
そして、最終話。
レッドレンジャーのジャックがS.P.Dを去ります。
そして、ボスのクルーガーはスカイに「もし、シドニーをレッドレンジャーに指名したらどうする」と、たずねます。
以前のスカイだったら、間違いなく不満な顔をしたでしょう。
しかし、彼は、「ボスの決定に従います」と、迷いなく答えました。
そして、成長したスカイは、ついに念願のレッドレンジャーになるのです。
制作側が、スカイに思い入れがあったかどうかはわかりませんが、成長というところが、他のメンバーに比べてだいぶていねいに描かれていて、つまりは、この物語はブルーレンジャーの成長物語だったのかなと感じるのです。
ボス・ドギー・クルーガーの渋さ
スカイとともに大切にされていた感があるもう一人のキャラが、レンジャーのボス、ドギー・クルーガーです。
たくましく頼りになる司令官。しかし、彼は昔の戦いで、愛する人を失い、深い心の傷を負った。
それゆえに最初の頃の彼は、自身が前線で戦うことを拒みます。
しかし、レンジャーたちを指揮する中で、次第に彼が封印していた戦う心が目覚めていく。
そして、彼は自らモーファーを手にして、シャドーレンジャーとなり、戦いの場へ踏み出していくのです。
レンジャーたちに「自分を頼るな」と、きっちりそこの線はひくんですが、それでも、いざというとき戦いの要になっていたシャドー・レンジャー。
最終戦の戦いも、実質、皇帝グラムとクルーガーの戦いでした。
ま、クルーガーの恋人が出てくるのはちょっと唐突な気もしたんで、そこはつっこみましたけどね。
この、クルーガーさん、吹き替えの声優さんが渋いいい声をしているんですよね。
なので、クルーガーが「S.P.D エマージェンシー!」と変身するとこが、すごい好きでした。声がかっこよすぎでした。
最終回は脇役たちが盛り上げた
メインキャスト以外にも、脇にいいキャラがいっぱいいた作品でしたが、最終回では、その彼らが実にいい味を出してくれた。
どっちつかずの情報屋・ピッギーが、思わぬ粋な活躍をしてレンジャーを助けた。
最終決戦を前にして、基地を去ろうと考える者もいるS.P.Dの基地。そこで、気弱なメカニックのブームが、クルーたちに向かって「僕は最後まで残る」と宣言した。ブーム、かっこよかったぜ。
味方側の戦力がどんどん失われて、だめかと思ったとき、「俺たちもいるぜ!」と、S.P.D本部のおじさん戦士たちが駆けつけて、ばしばし敵をやっつけてくれたのには、鳥肌が立った。
過去にからんだ人たちがいっぱい助けに来てくれるって、このパターンは好きだなあ。
欲をいうなら、ブリッジと仲よくなったサイボーグのソフィ-ちゃんも出てほしかったけど。
特撮と海外ドラマの両方のよさを持つ作品
日本の特撮映像の戦闘シーンはハイクオリティでかっこいい。
一方、アメリカで制作したドラマシーンは世界観がきっちりしていて、話も作りこんでいていて、見ごたえがあった。
日本の特撮と、アメリカのドラマのよいところがうまくミックスされていて、エンターテイメントとしてよくできた、楽しい作品でした。
特撮とともに海外ドラマ好きの血もこの作品で久々に騒ぎました。
「パワーレンジャー」は、いくつも作品があるので、他の作品もぜひ見てみたいですね。
とても楽しい作品でした。ありがとう!
「合言葉はS.P.D!」
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