今回は、子どもの頃に見ていた特撮ドラマ『星雲仮面マシンマン』の話をしてみたいと思います。
『星雲仮面マシンマン』あらすじ
卒論を書くためにアイビー星からやってきた異星人のニックは日本人の青年・高瀬健として、週刊誌のカメラマン・葉山真紀と知り合う。
そして、おてんばで好奇心が強い真紀が子供嫌いの科学者・プロフェッサーKの組織「テンタクル」に襲われているところをヒーローに変身して救出する健。
その後、「すごいマシンに乗ってるから、マシンマン」という真紀の言葉を受けて、「マシンマン」と名乗った健は、子供を苦しめるプロフェッサーKの悪事に立ち向かっていくのだった……
『星雲仮面マシンマン』の正直な感想
『星雲仮面マシンマン』私、こちらの作品リアルタイムで途中まで見ていて、なんとなく途中で見るのやめて、ただ、最終回は見たような記憶があります。
そしてね。
この作品、見ているときに子供ながらに感じていたこともあり、今、思い返しても、色々と突っ込みたくてたまらない
そんな作品です。
まず、子どもの頃に思っていたこと。
・マシンマンのマントがどうにも透明ビニールシートにしか見えない。
・マシンマンは、真紀のいう「すごいマシン」乗ってる時、うつ伏せになっているように見える。あの体制で運転するのは大変じゃなかろうか?
ということです。
とはいえ、こんなのまだ序の口。
この作品の最大の突っ込みどころは、次に書くこと。
これにつきます。
『星雲仮面マシンマン』の悪の組織が悪事を働く驚愕の理由
この作品に登場する悪の組織・テンタクルを率いるボス・プロフェッサーKが悪事を働く動機は、非常に単純明快です。
子供アレルギーで子供が大嫌い。
ええ、そうですよ。
この作品の大ボスは、自分が子供を大嫌いだという個人的極まりない理由で、自らの科学力を総動員して、子供を苦しめようとする非常におとなげないじいさんだったのです。
そもそも、ヒーロー特撮作品は、
「世界征服」という目的を掲げている割に、日本の一小学校やご町内を騒がせるだけという悪役が多いのが否めないのですが、
『星雲仮面マシンマン』は、
そもそも悪の大ボスの目的そのものが小さい。
という作品なわけです。
マシンマンの「カタルシスウェーブ」は、語り継がれるべき神技
ここまで書いておいてなんなんですが、
大ボスの野望が小さい、というのは、この作品のよくないところではなく、むしろいいところでもあります。
大ボス・プロフェッサーKのキャラも前述したようにただただ了見の狭いボスだったおかげで、
いい意味でおどろどおどろしさとか、生々しい怖さがなかった作品と私は記憶しています。
なので、特撮好きだけど怖がり、という私みたいな小心者から見ても
プロフェッサーKは全然怖くなくて、むしろ
「子供が嫌いだから嫌がらせするって、だいぶ大人げないじいさんだな」と、
当時から、思っていました。
また、主役のマシンマンも、正体の高瀬健がめがねをかけた二枚目半~三枚目に近いキャラで、比較的ライトなヒーロー。
何より、マシンマンの必殺技「カタルシスウェーブ」。これは、語り継がれるべきヒーローの神技じゃないかと思うのです。
光線を受けた人の悪い心を善に変える力を持つカタルシスウェーブ。
特撮って、いかに悪を派手にかっこよく退治するかっていうのが見どころの一つではあると思うのですが、そんな中で、悪事を働いた人間が殺されたり爆破されたりではなく、改心できる、というのは、ヒーローの技としてむしろ画期的だったのではないでしょうか。
こういう技を使うヒーローが増えてほしいと、見るといまだに思ってしまいますね。
『星雲仮面マシンマン」OPテーマは極上のかっこよさ
『星雲仮面マシンマン』
前述したように主人公のママントがビニールシートにしか見えないところで、
当時、私は子供ながらに「低予算の番組なのだろう」と、察していました。
けれど、おとなになってから気づいたのですが、
実はこの作品のオープニングテーマ、めちゃくちゃかっこよかったのです。
オープニングテーマ、作詞は原作者の石ノ森章太郎先生。
作曲・編曲が「ルパン3世」の音楽で有名な大野雄二さん。
納得のクオリティってもんです。
歌っているのは、特撮ヒーローソングならこの方!のMoJoさん。
だまされたと思って聴いてみてください。
途中のホーンセクションが本当神です!
さながら「ルパン三世」のテーマのごとしの
かっこよさ。
「ルパン」のテーマが好きな人なら、
聴いたらたぶんしびれます!
というわけで、「星雲仮面マシンマン」。
知名度は高くないかもしれないけれど、石ノ森先生原作の特撮の名作です。
また見返したいなと思っているのですが、今見てもやはりプロフェッサーKを了見の狭いじいさんだと感じるだろうか。


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