インフルエンサーは“職業”なのか?影響力を名乗る前に考えるべきこと

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ここ10年くらいだろうか。「インフルエンサー」という言葉が普及して、自らインフルエンサーを名乗る人もSNSでよく見かけるようになった。

しかし、個人的に「インフルエンサー」という言葉とその流れには、大いに疑問がある。

そもそも「インフルエンサー」って仕事や職業なのかね?ということだ。

私の解釈では、「インフルエンサー=影響力のある人」だ。
つまりは、その人が薦めるものが話題になったり売れたり、意見が重宝されたり、という影響力が大きい人ということだと理解している。

だからこその疑問が浮かぶ。影響力を持つためには、まず何かしらの仕事をすること、何かを成し遂げることが先に来るものなのでは?と。

例えば、特定の分野で優れた仕事をしたり、特定ジャンルがすごく好きで精通しているマニアになっていたり、特定ジャンルをめちゃくちゃ研究してものすごく詳しかったり、そういう何らかの実績があるからこそ、その人の言葉や意見に影響力が生まれてインフルエンサーと呼ばれるようになった……ならばわかる。

あるいは、「ブロガー」や「YouTuber」、「インスタグラマー」のように、YouTubeやインスタグラムを生業にしていて、そこで頑張ることで影響力がついて、結果インフルエンサーと呼ばれるようになっていた…というのもわかる。

つまりは、影響力というのは基本何らかの実績を積み重ねた結果として「付随」するもの。それだけに、昨今、あたかもインフルエンサーという職業があるような感じで名乗っている人を見ると、「実績よりも影響力が先に来たり、影響力そのものを仕事や肩書にしたりするのはなんか違わないか?」と個人的にはどうにも違和感がある。

そもそも「職業はインフルエンサーです」っていわれても、何してる人か非常につかみにくい。何より影響力というもの自体がふわふわしたものなので、そこに自分のドメイン(存在領域)置いてしまうのは非常に危ういのではと思う。

なので、インフルエンサーと呼ばれたくてそれを目指すのもいいけど、ならせめて「どういうことで影響力を持ちたいのか」をよく考えて、「自分は◯◯をしていたおかげで、インフルエンサーと呼ばれるようになりました」と言えるくらいに自分の軸をはっきりさせたほうがいいのではないかと思う。老婆心ながら。

ちなみに、話が若干それますが私個人の肩書はずっと「ライター」。
もっとかっこいい肩書きを名乗りたくて試行錯誤したときもありましたが、結局見つからなくて。
でも、「ライター=書く仕事をしている人」のように、何をしているかがすごくシンプルに伝わりやすいことから、この肩書が結構気に入っていたりはします。

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この記事を書いた人

映画、音楽、文房具をこよなく愛するフリーライター。趣味はヴァイオリン。
執筆、取材等のご依頼はお問い合わせからか、startofall@gmail.comまでご連絡ください。