私は父のことをとても愛していた。
だから、介護をしている最中、父が亡くなったら自分は耐えられないんじゃないか……と心配していた。
そのときがいずれ来るのは覚悟していたけれど、いざそうなったら、自分の身体の一部を失うくらいつらいんじゃないかと思っていた。
けれど、父が旅立って3週間近く。
意外と大丈夫な自分に驚いたり、ホッとしていたりしている。
たぶん、父の介護を続けていく中でで、それなりに自分の中に覚悟ができていたのだと思う。
父が旅立ったときは、もちろんつらかった。ワンワン泣きもした。
でも、そのときが訪れたら、それなりに受けとめていた。
「よく、がんばったね」と言ってくれたのは、父を見送るための最後のケアをしにきてくれた訪問看護師さんだった。
「残念」のような言葉ではなく、「頑張った」という言葉をかけてくれたのは、とてもとてもありがたかったと、今でも思っている。
介護をした3年間、間違いなく頑張ったと思う。
だから、父との別れのときは本当につらかったけれど、一方「できるかぎりやった」という思いもあって、
そう思えているからこそ、自分を立て直せているところはある気がする。
よくやったよな。でも、もう大変なときは過ぎ去った。
というわけで、父との別れについても、もうこれ以上は書かないようにするかなと思っている。
別れ以外での、父の話はいずれまたどこかで。
今はまた、自分の人生と向き合い直さないとね。
