ブログを始めたのは、「発信したいから」でも「稼ぎたいから」でも「人生を変えたいから」でもなかった。
始めた理由は、日記を書きたかったから。
昔から書くことが好きだった。
会社員時代、初めて自分のノートパソコンを買ったときに、なんかしたいなと思ってオンラインの日記サービスで日記を書き始めた。
そして、使ってた日記サービスが終わってしまったので、他に日記を書けるとこないかなと探して見つけたのが、レンタルブログサービス。
日記を書くのによさそうだし、書いた記事に対してコメントもらえたり、トラックバックが来たりして面白そう、と思って軽い気持ちで使い始めた。
そう、私にとっては、日記を書ける場所であるというのが一番だった。
私がブログで日記を始めてしばらくしたころ、急速にブログブームが到来した。
そして、
ブログで本が出せるとか
ブログで金儲けできるとか
ブログで人生変えられるとか
そんな言葉が飛び交うようになった。
当時、私もそういう耳あたりのいい言葉にちょっとのせられた部分はあった。
白状すると、WordPressのブログを立ち上げたきっかけは、当時ダメ元で申し込んでみたGoogle Adsenseの審査にすんなり受かってしまったからだった。だったら独自ドメインとってWordPressでもっとちゃんとやってみようかな、そしたら、なんか広がりあるかも!のように期待してしまってサーバーを借りて始めた次第である。
ただ、それでも私にとっては、ブログはあくまでも「書ける場所」というのが一番だった。
ライター稼業を続けていく中で、仕事で自分の好き勝手に書けない分、好きなことを自由に書き散らせる場所、ということで、本当に大切な場所だった。
「書く場所」と思っていたがために、ブログブームの中で出会ったブロガーさんたちがブログに対して自分とは違う価値観を持っていることに違和感を覚えることもあった。特にブログをお金儲けの道具と考えている人たちを見た時は、この人たちは自分とは全く違う人種なんだと思い知らされた。
あのブログブームが去ってもうかなり立つ。そして、当時出会ったブロガーさんたち、ブログ更新をお見かけしなくなった人もけっこういるが、私はいまだブログを継続していて、最近またここで日記めいたものを書き綴っている。なぜなら、書きたいから。
自分の言葉を自由に綴れる場所は、書くことを生業にしている自分にとってとても大事。
だから、お金が儲からなくても、人生が変わらなくても、まだしばしここを守っていきたいと考えている。
むしろ、ここに私の人生があるといってもいいのだから。