『セトウツミ』などの大森立嗣監督が贈る公開中の新作映画、『タロウのバカ』。
今年、レビュー記事、舞台挨拶取材記事を執筆させていただきました。
『タロウのバカ』。親から顧みられることなく、戸籍もなく学校にも行かず育った少年・タロウと仲間たちの自由奔放な日々と彼らのフリーダムの崩壊を描いていくドラマ。
ぶっちゃけると、決して得意なタイプの映画ではなく、でも、菅田将暉くんの演技を見たいと思って鑑賞した作品。
暴力的なシーンも多くて、それは正直恐ろしかった。(奥野瑛太さん、めっちゃ怖かった…)
そして、何者でもない、善も悪も知らないタロウのあやうさとはげしさも、受けとめようとしても受けとめきれなくて。
鑑賞した後、しばらく放心状態のようになってしまい、試写会会場を出た後どうにも家に帰れなくて、カフェに入って、しばし映画について考え込んでしまった。
感動とか素敵とかって言葉を添えることはできない作品。でも、薦める価値があると心から思っていたので、レビューを書く決意をしました。
なぜなら、とてもみずみずしい力強い生命力があふれた映画だったから。
映画の中を疾走していたやんちゃで無垢で激しいタロウのエネルギーは、いまでもはっきり思い出すことができます。
たぶん、今年見た映画の中でも、特に忘れられない一作になる。
メインキャストの3人、YOSHIさん、菅田将暉さん、仲野太賀さんは、それぞれ体当たりの演技、素晴らしかったです。
特に主演のYOSHIさんは、レビュー記事にも書きましたが、この作品は俳優としての彼の代表作にずっとなり続けると思います。
みずみずしくて暴力的でくるおしい生命力にあふれたタロウ。私はきっと忘れることはない。
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