友人の訃報というつらい出来事からようやく立ち直って、ヴァイオリンでも弾こうかなとちょこちょこ演奏していたときのこと。
別の悲劇が私を襲いました。
ヴァイオリンを弾いているとき、今まで感じたことのない感触を指に感じたのです。
あれ、なんだろ…と思ったら、ヴァイオリンの指板がぷかぷか動きました。
そして…指板が外れてしまったのです。ええ、きれいに。
さすがにショックっったらありませんでした。というか、ショックを通り越して震え上がりました。
私のヴァイオリン、これまでにペグが壊れたとか、駒が割れたくらいの事故はありましたが、ここまで派手に壊れたことはありませんでした。
弦楽器というのは、まあお金がかかる趣味。、楽器のちょっとした修理にもそれなりの費用がかかります。数千円ですめばいいほうで、万単位のお金が出てしまう修理も珍しくありません。
なので、指板がはずれるなんて盛大な破損をして、これいったいいくらくらいかかるんだろう?と思って、それで震え上がってしまったのです。
ただ、お金かかるからといってそのままにしておくわけにもいかないので、こわれてしまった翌日に修理工房に持っていきました。
そしたら、職人さんが見立ててくれて、おそらく接着をしなおすだけで大丈夫だろうとのことでした。
最悪、指板を交換することになって福沢諭吉さんが何枚か飛んでいくことも覚悟していたんですが、野口さんを若干多めに出費でおそらくすみそうです。
私の楽器は、それなりに古いオールド楽器でして、持ち主の私よりも数十年長く生きております。
だいぶ歳をとっているわりには、ここまで大きな事故に遭わずに済んできたので、まあ、ここに来てこれぐらいのことがあるのも仕方ないのかなと思ってみることにしました。
なお、指板がはずれた楽器の姿、写真に撮れれば撮れたのですが、撮れませんでした。その姿があまりにショックだったので。
ヴァイオリンやっている人ならわかると思います。あの姿は心臓に悪すぎ。
電子書籍発売中です!
「やさしすぎるクラシック音楽入門~たった1時間で大人の教養が身につく!~」