「鎌倉殿の13人」第2話感想:このドラマの頼朝、とんでもない人たらしだと思う

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ごきげんよう、ライターの愛(@ai_writer)です。

三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、第2話の感想になります。

前回のエピソードはこちら

「鎌倉殿の13人」第2話「佐殿の腹」感想(※ネタバレあり)

今回は、つまりは、頼朝が伊東から北条に乗り換えるお話。

頼朝をめぐる北条家と伊東家の対立は、相模の武士のボス・大庭景親が中に入ってなんとか解決。頼朝は北条家が預かることになります。

頼朝を想う伊東家の八重は別の男の元に嫁がされることに。最後にもう一度だけ頼朝に会いたいと願い、二人が頼朝の乳母だった比企尼の養子・比企能員の屋敷で会えるよう義時が整える。というか整えさせられます。

しかし、義時が頼朝を比企が治める武蔵へ連れて行こうとすると、頼朝は「行かぬ」と言い出してしまいます。結局、義時が一人で比企の屋敷へ行き、あちこちに頭を下げることに。

見てる限り、義時はなんも悪くない。頼朝を盛り立てる気満々の兄に巻き込まれてあれこれパシリに使われてるだけ。好きかってする周りに翻弄されてる彼がつくづく気の毒になりました。頼朝が来ないことを伝えたがために、初恋の相手の八重さんからもひどいことされるし。

ただ、その八重さん自身も理解してましたが、つまりは、頼朝は八重も含めた伊東家からまるまる北条家に乗り換えたんですよね。自身の悲願が伊東家では叶わなかった。だから、可能性がありそうな北条家に乗り換えたわけで。もはや、八重は会う価値もない女性ということなのか。

流れを見ていて、この頼朝、しれっと信心深そうな顔してるけど、とんだ人たらしじゃないか…としか思えませんでした。

この男、諸々の発端者であるにも関わらず、常に誰かに守ってもらっていて、面倒くさいことに自分で手を下さない。1話では伊東と北条の争いが表面化したとき、義時たちに助けられて逃げ出した。2話でも、八重に会いにいくのをやめ、ただし、そのことを謝りに行ったのは義時。そして、八重に最終的な落とし前をつけにいったのは政子。

私のつたない知識なので、違ったところがあったら申し訳ないのですが、歴史上の源平の戦いでも確か頼朝は鎌倉に留まっていて、戦場で活躍したのは義経や範頼なんですよね。それを思い出して、そして今回のドラマの展開を見たときに、あ~っと腑に落ちるところがすごくありました。

今回、八重に会うのをやめて、それを説明する役を義時に「任せた」といった頼朝。たぶん、これからもこの感じのことを、何度もやるんじゃないかと思います。

彼は、おそらく自分の手を汚したくないときに、「お主に任せた」「お主にしか頼めない」みたいに、周りの誰かをたらしこんでやらせてしまう男なんだと思うのです。妙に信心深いのも、その裏返しでしょうね。自分が血も涙もないことをしているのをわかっているからこそ、できるだけ自分で直接手を下したくないし、お経を唱えているのも己の罪を少しでも軽くするためのことなんじゃないかと思います。

2話のラストで、結局、義時のことも「弟だ」という言葉でてなづけてしまった頼朝。たぶん、この感じを本当の弟である義経にもやるんじゃないでしょうか。

もはや頼朝はどうしようもない男にしか見えないんですが、たらしこまれてしまった義時はどうなることやら。

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この記事を書いた人

映画、音楽、文房具をこよなく愛するフリーライター。趣味はヴァイオリン。
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