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三谷幸喜さん脚本の大河ドラマ「鎌倉殿の13人」、第4話の感想になります。
前回のエピソードはこちら
「鎌倉殿の13人」第4話「矢のゆくえ」感想(※ネタバレあり)
前回、挙兵するといった頼朝。しかし、やっぱりことは都合よくは運びませんでした。
実際に兵を集めだしたら、思ったように集まらない。案の定、頼朝は匙をなげかけます。ほらね。こいつ絶対そうなると思ったわ。
兵を集めたいんだったら、頼朝が自ら頭下げて頼むのが一番いい。しかし、「わしに頭を下げろというのか」という頼朝。あんた、みんなに助けてもらう身のくせに何言ってんだよと思いましたね。義時もそこはさすがにムッと来て頼朝に苦言を呈します。
しかし…その後の頼朝がすごかった。
協力してくれそうな者の前に立ったら、満面の笑顔で「実はお前を一番頼りにしてる」と大嘘つきやがりましたよ、こいつ。
ええ、思いきりたらしこみましたよ。
正直、たぶんこの人はこういうことやるとは思ってた。ただ、たらしこみぶりがこちらの予想の斜め上をいく白々しさだったので、びっくりしましたね。でも、本気で人をたらしこもうと思ったら、あれくらい仰々しくやったほうがいいということか。
そして、頼朝をめぐる女性たちの動きもまだまだ見逃せません。
元妻の八重さん。彼女はまだ頼朝を好きで、頼朝と政子はうまくいってないのだと思いたいらしい。「びっくりするほどうまくいってますよ」と義時が言ってるのに、聞こえてるんだか聞こえてないんだかな感じがちょっと怖い。
そして、義時から挙兵の話を聞いた八重はそれを父の伊東祐親に喋ってしまう。義時の前で、自分は伊東家が大事だからと言っていたが、挙兵に失敗すれば頼朝が自分の元に帰ってきてくれると思った感じが見えなくもなかったです。
父もさすがに頼朝の命までは奪わないだろう…と思っていたようだった八重。そんな彼女の甘い考えを文字通り「甘い」と義時は一喝します。これは義時の方が正しいと思いました。そもそも、頼朝をここまで生かしておいたせいで、伊東氏はいろいろと鼻を明かされた。今度頼朝をとっつかまえたら、これ以上生かしておけぬと考えるのが自然でしょう。
ただ、八重さんは結局自分の過ちに気づいたのか、その後、頼朝に重要な知らせをもたらします。頼朝がまず討とうとしている山木兼隆。彼が自分の屋敷にいることを知った八重は北条邸にむけて矢文を放つ。それを見た頼朝は今夜が山木を討つ日だと確信するのです。
頼朝、ついに挙兵。義時たちは山木の館へ向かい、佐々木経高が一本の矢を放つ。これが、4年もの長い間続く源平合戦の始まりでした。
八重が送った矢文。佐々木の放った一矢。表と裏で一本ずつ矢が動いて歴史が変わり始めました。
矢と言えば、この源平の合戦では那須与一が放った矢の有名な話が残っているんですよね。この第4話を見ていて、那須与一の矢はどんなふうに描かれるのかなと楽しみになりました。三谷さんのことだから、そっちの話はあえてナレーションで終わらせるってのもやりかねない気はしますけどね。ええ。
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